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スペイン de オーガニックオレンジ

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二度の里帰り

もうすぐ暦の上では秋になります。日中はまだ30度を超える日もありますが、朝夕は涼しく快適です。
またブログを放置してしまいましたが、今年の暑さでバテバテだったこともありますが、8月に2週間、里帰りして、帰って来てやっと時差ぼけが治った頃にまたまた1週間、日本に行っていたのです。
そして、今、やっと2度目(4度目)の時差ぼけからほぼ脱却したところです。

最初の里帰りは計画していたもので、両親が高齢なのでせめて一年に一度くらいは顔を出さなくてはと、娘に主人のことをお願いして一人でササッと行って来ました。
私の里帰りに合わせたように父が体調を崩し、ペースメーカーを着装する手術を受け、私の日本到着日と同じ日に退院でした。

今年は主人の体調が今一つだったので、里帰りも気が引けていたのですが、奇しくも父が入院したので「行ってよかった」と思いました。2週間と短い間ではありましたが、一人暮らしの父の食事の支度をし、施設にいる母を実家に連れてきたり、まぁ、いつものような里帰りでした。
父も退院後、疲れは見えたものの順調に回復してくれて、退院後の検査でも問題ないということで、「じゃあ、元気でね」とスペインに戻って来ました。

そして、時差ぼけが治まり始めた頃に食中毒にかかり、2日ほど寝込んだ時に、兄から父が入院したと知らせが来ました。
その時は何が起こったのか兄にも良くわからなかったそうですが、朝、実家に行くと父が倒れていて、助け起しても起き上がれない状態だったとの事で、救急車をよんでペースメーカーの手術をした病院へ連れてゆきました。

診断は取りあえず「肺炎」。
(最終的な診断はペースメーカー感染症による肺炎と敗血症ということでペースメーカーを除去しました)
その後、容態が落着いたかと思いきや、血圧低下で個室に移動になり兄が呼び出されました。
慌てた兄が「来れるのなら来たほうがいい」と言うものですから、取りあえず、担当医の話を聞いてもらって様子をみて考える事にして。。。

。。。そんなことがありまして、良くなったり悪くなったりで微妙な状況だったので急遽、航空券を手配して主人と兄には「何があっても一週間だけ」と断り、娘と二人で日本に行ってきました。

結果から言いますと、お陰さまで、父はかなり悪い状態ではありましたが、治療の甲斐があって、現在は危険な状態を脱して徐々に回復してきています。
一時はどうなる事かと覚悟を決めましたが、流石に昭和一桁は頑丈に出来ています。でも、もう一人暮らしという訳には行かなくなるでしょうから、すべてが変ってしまいました。。。

そんな訳で一ヶ月の間に2度も里帰りをしてきました。
ここ3年ほどはスペインに戻ると安心するのか時差ぼけがなかなか治りません。日本では滞在が限られているので気合が入るためか、時差ぼけはあっても結構普通どおりに頑張れるのに、スペインでは緊張が解け、日本であれこれ詰込み・駆け足で沢山のことをしてきた反動でウダウダとしてしまいます。

これから溜まった仕事をビシビシと片付けてシーズン開始の準備をしなければならないのですが、何だか全然やる気が起きません。。。これじゃあ、間に合わないのですが。。。

スペイン在住18年。親も年を取るのは当たり前です。
こういう日が来るのを分かっていた積りですが、いざ目の前に突きつけられると辛いものです。
# by organicfarmvlc | 2015-09-21 05:48 | なんとなく日本

「熱い」オレンジ畑

その後、毎週、1-2日は40度越えの酷暑が来ましたが、その他の日は33-34度で、なんとか凌げる暑さでした。
でも、今週は40度超えはないものの連日35度を越す猛暑でした。
私は必要以外は家から出ずに体力温存。何せ、北海道出身ですので、何年住んでもこの暑さには慣れません。家の中は外よりも5度は温度が低いのですが、それでも暑いのには変りありません。
少し動いただけで、汗が流れ落ちてきます。まるでサウナのなかで動いているような気分です。

そんな中、主人は一日も休まずに頑張っています。暑さを避けて朝5時に出かけていましたが、午後2時半に一度戻って、休んでから7時とか8時からまた夜中の12時過ぎまでの2勤制がそんなに長く続けられる訳がありません。
そんなに頑張っても、野生との攻防戦は惨敗です。
先週末にやっと、電流を流す柵の補修が終わって「今晩は大丈夫だろう」と一晩だけ見張り番を休んだのですが、どこから入ってくるのか、イノシシとアライグマの共同大宴会が行われてしまいました。
翌日、惨憺たる状況で、流石に私にもお呼びがかかり、行って見ましたが、予想以上に酷いものでした。

そして動物達にも好みがあるのか、黒い皮の種ありのAzabacheが大人気で、緑に黒の縞模様の種無しスイカのMerisinは被害が少ないのです。同じ畑に隣同士にあるのに。。。
動物は賢いから、種には良質の栄養が含まれていることを知っているのかもしれませんね。

今年の夏は、すっかりスイカにかまけて、他の畑の作業がお留守になっています。特にOlivaは自動冠水システムがあるので、犬に餌をやりに毎日行っても、餌だけあげるだけでした。
そのOlivaの冠水システムのホースのメンテナンスがやっと4日まえから始まりました。
このOlivaのオレンジ畑は山ふもとの斜面に通路を挟んで4段畑になっていて、奥行きはあまりありませんが、右側の幅は約200Mほどあります。
なので、通路からは奥の畑は見えないのです。

主人と助っ人さんと二人でいつものようにホースをチックしながらオレンジ畑の中へ進んで行くと、なんと、そこここにマリファナが植えてありました!
憎たらしいことにオレンジに水がゆくように配置されている冠水ホースを切って、マリファナに水遣りしているのです。今は一日3-4時間給水していますが、それでは足りないのか、近くに大きなタンクを置いて、そこにも水を溜めて水遣りをしていた模様です。図々しいにも程がある!

水をタップリ与えられて、マリファナはすくすくと成長して主人の背丈(185cm)ほどになっていたそうです。すぐに警察に通報しましたが、待てど暮らせど来てくれません。最終的には「通路の門に鍵をかけないで置くので、来たら検査して撤去する」ということで、一旦、家に帰って来ました。
他人の畑に無断でマリファナを栽培しているグループがいるそうで、デニアという町でも、オーナーが畑の敷地に住んでいるにも関わらず、知らない間にマリファナが栽培されていたそうです。

兎に角、このマリファナ騒動で3度も警察に行かなければならなかったし、一日無駄にしました。
やれやれと思っていたら、昨日、また別の場所でマリファナを見つけて、またまた警察に届けて。。。

また、「やれやれ」と思って、今日、Olivaのオレンジ畑に行くと、通路の真ん中にブロックが置かれていて、近づいてみると「バカヤロー。よくもマリファナを引っこ抜きやがったな。お前の給水ホースも引っこ抜いてやったぜ!」と書いた紙が置いてあったそうです。
それで、またまた警察に。。。
警察官は所詮、他人事ですから、「これ以上嫌がらせはエスカレートしないよ」なんて言いますが、どうなんでしょう。。。

そして、今日、初めて聞きましたが、このマリファナ、一本が約1000ユーロにもなるそうです。そして、うちの畑だけでも40000ユーロが水の泡になったらしい。
「そうなんだ、そんなに儲かるんだ!」
と思わず盛り上がってしまいました。それだもの、頭にきて嫌がらせしますよね。

でも、もともと、人の畑に不法侵入して給水システムを損傷して水を盗んでいた訳ですから、盗人猛々しいってこういうことです。
(でも、ちょっと、その金額にクラクラ来ました。)

今年は野生との攻防、人間との攻防と例年になく熱いオレンジ畑です。


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# by organicfarmvlc | 2015-07-19 04:21 | スペインde信じられない事

熱波来襲

昨日の公式最高気温は38度、今日は39度ですが、実際は40度を越えていると思われます。
焦げそうなくらい暑いです。

でも、実はこれが今年の最高気温ではありません!
この辺りは5月14日に43度をマークしたのです!私が経験した最高気温でもあります。
アスファルトの照り返しがあるバレンシア市内の気温表示板は46度でした。
このときもアフリカからの熱波がイベリア半島を飲み込み、各地で凄いことになっていました。
幸いにも、この辺りは海岸に近いこともあって、海側からの風の影響か、熱波の被害は1日で済みましたが、アンダルシアや内陸のマドリードやトレドは4日間ほど、酷いことになっていたようです。

5月の時は熱風に砂が混じっていて、空が曇りというか濁って黄土色をしていて、ズシリと重く苦しいような暑さでした。その上、風速15M以上の熱い風が吹き荒れていて、「これが灼熱地獄か」と思いました。

今日も暑いことは暑いですが、晴天で木陰にはいれば暑さを凌げます。
そして今日はAdorオレンジ畑に2時間ほど水出しの助っ人をしてきました。

Adorにはマンダリンも沢山ありますが、我が家のネーブルオレンジはAdorにあるのです。
今日の水出しは丁度、ネーブルオレンジの畑でした。

1週間ほど前に主人が「今年のネーブルは全滅みたいだ。ウチやAdorだけじゃなくて、この辺りのは壊滅状態らしい」と教えてくれました。
5月の灼熱の熱風で小さい実が全部落ちてしまったらしいです。。。。

先ほどこの目で見てきましたが、ほとんどの木は1個も実がありません。たまぁに数個~10数個実がついているのもありましたが、これだって順調に育つかどうか分からないし。。。

来シーズンはスペイン国内販売を強化しようと動いていたし、直販も本格的にしようと考えていたのですがオレンジがないなんて!

マンダリンは今日は見てきませんでしたが、少なくともマンダリンのオルタニカは6月の最初に見たときには沢山実をつけていました。
良くぞあの熱風を持ちこたえたと感心していましたが、オレンジ達はダメだったのですね。

でも、本当にヒドイ暑さと熱風でしたから、悪いことが起こる予感はしていました。
その熱風の日の朝に植えたスイカは全滅したということですが、そんな日に植える方が悪いですよね。
1時間で苗が乾き切ってしまったそうです。

そして、2週間ほど前に僅かに降った雨には雹が混じっていたようで、小さなアボカドの実にもキズがついているし、一部のスイカもキズが出来ているらしいです。

幸先悪いですね。
そして、この先(今シーズンだけでなく)、ますます異常気象が激しくなって行きそうで踏んだり蹴ったりの予感です。
それでも出来ることをコツコツとやってゆくしかありませんが。




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葉の付け根に果梗(果実の柄の部分)だけが見えます。。。





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果梗も枯れて茶色く変色しています
# by organicfarmvlc | 2015-06-28 04:14 | オーガニック栽培編

初夏の畑

写真をUPしようという気持ちだけはあるので、出来る時は畑の写真を撮ります。
でも、すぐに作業ができなくて、写真も古くなって結局載せないままになってしまいます。
植物は成長しますから、とくにスイカは2週間で目に見えた成長をしますから。。。
でも、せっかくニューフェイスがお目見えしたので、記録に残す意味でも、もう2~3週間以上もたってしまいましたがご紹介します。


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マンダリン、すいか、マンゴー、すいか、マンダリン、すいか、マンゴー、すいか。。。と、共存しています。



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水は自前なので、タップリと。マンゴーも根付いて生き生きしています。



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スイカの若い芽は鳥の餌食になってしまうので、苗はシートの下で育てます。


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もう大分成長したので、そろそろシートを外す頃?黒いビニールシートは雑草防止。


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ゴルフボールよりも少し大きいスイカ。他のはまだヒヨコマメくらいの大きさがほとんどでした。




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アボカドの苗木。3年ものです。Fornaの盆地が見渡せる高台に植えました。


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遠くにFornaのお城が


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山を切り開いて。プラスチックのタンクにには水が入っていて、これで一本一本水やりしています。


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植えてから一週間ほどで根がつき始めたようで、葉が見違えるように元気になったアボカド。品種はラム・ハス。


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イノシシに引っこ抜かれ、上部が折られて僅かな葉しか残っていない苗木。これの他に4~5本が箱詰め工場の中庭で療養中。中には根を食べられたものもあって、回復はなかなか難しそう。。。



今週末は私も様子を見に行こうと考えています。が、なんと最高気温の予想が土曜日は38度、日曜日は39度と殺人的。
すでにひるんでいます。
# by organicfarmvlc | 2015-06-23 07:28 | オーガニック栽培編

野生との攻防戦

今日から暦の上で夏になりましたが、ここはもうとっくに真夏です。
ビワの収穫が終わってしまったので、外に出る用事もあまりなく、ここ2週間ほどは家でたらたらと事務仕事をしています。すっかり運動不足で「これではダメだ」と思うのですが、気がつくと暑い時間帯になってし出そびれてしまいます。そして、引き篭もりは引き篭もりをよび、外出するのが億劫で。。。。

主人はそういうわけには行きません。もう2ヶ月ほど、早朝からお昼過ぎ(スペインのお昼過ぎは午後3時頃)まで、午後7時から午後10時とか11時までと一日2勤務制で頑張っています。

それと言うのも、イノシシやアライグマ、アナグマなどが畑を荒らしにやってくるので、その対策で夕方に出かけなければならないのです。
イノシシはスイカだけでなく、植えたばかりのアボカドの苗木を荒らしてゆくのです!1本約20ユーロで3年以上もかけてやっと手に入れて植えたというのに、油断すると引き抜かれてしまうのです。
スイカ畑は夜にはいのしし、アライグマ、アナグマの宴会場と化します。

オレンジやマンダリンは若木の時には芽を食べられたり、引き抜かれたりという被害はあるものの、動物達にはそんなに人気はないので、大きな被害を受けた事はありませんでした。みかんやオレンジの実は虫による被害はあっても動物の被害にあったことはなかったので、スイカ畑の惨事には大ショック!

「だから、新しいことには思いがけない落とし穴があるんだよ」と私は文句を言っていれば済みますが、わが子のように育てている主人は思いいれもひとしおで、引き抜かれたアボカドの苗木を家に持って帰って来て蘇生を試みています。
もうほとんど涙目で「なんでこんなことするんだ!可哀想に。。。。」と独り言を言いながら怒っています。

アボカドを植えた場所は日当たりのよい山肌なので、山から下りてきたイノシシの格好の標的になってしまいます。自動冠水システムが間にあわなかったので、人力で一本一本に水遣りをしているというのですが、その水分のある土を掘り返すのが好きなのでしょうか??

スイカはまだまだ実が小さいのですが一部、バレーボール位の大きさに育ったものがあって、それらがアライグマにやられてしまいます。

対策として電線を張り巡らして微電流を流そうと思っているのですが、何しろ広いので、なかなか作業が思うようぬ進みません。
それで、疲れた体を引きずるようにして夜の畑に出てゆきます。
主人の話によると、夜にも人が来ると分かると、乱暴者達は少しは遠慮するようなのです。逆に、どうしても用事があって行けないときには翌朝、悲しい結果になっているそう。
そして、可笑しいのは、畑で大声で歌を歌ってくるのだそうです。ラジオとかかけっぱなしにしようかと話しているのですが、それは人間が持って行ってしまって長持ちしないでしょう。

そんなわけで、主人は毎晩(と言っても10時くらいまで明るいですが)畑に出動しています。

そして、ここまでは日本でもよくある野生動物による被害なのですが、スイカ作りを勧めてくれた人のスイカ畑では収穫までもう少しというスイカが全部割られる事件が起こりました。
これはスイカを盗もうとして畑に入った人間が電線に触れて「ビリッ」ときて、それに腹を立ててやったのではないかと噂されています。
いずれにしても、丹精込めて暑い中、額に汗して育てた農作物をめちゃくちゃにするなんて、全く許せません。そういう人には天罰が下って欲しいと心から思ってしまいます。

そのスイカ作りの人は打ちのめされていましたよ。そんな事がウチで起こったら、主人なら錯乱してしまいそうです。考えただけでも恐ろしい。。。

小さな豆粒のようなスイカが大きくなってゆくのを見るのは本当に楽しいですが、収穫して送り出すまでは一日たりとも心の安らぐことはなさそうです。


写真をUPしようと思ったのですが、携帯から上手く取込められないので、明日にでも。。。
# by organicfarmvlc | 2015-06-22 06:57 | オーガニック栽培編