5月中旬ですが、真夏並みに暑い暑いスペインです。
昨日は最高気温が41度もあった町があったそうな。。。カナリア諸島の町のようです。
セビーリャは38度だったかな?でも、天気予報での記録と、実際の記録には多少違いがあると思います。街中でアスファルトの照り返しがあるときっと気温はもっと高いと思いますので、考えただけでもゾッとします。
この辺りは34度だったそうですが、兎に角、「あづ~い」という感じでした。
今日からやや気温が下がりまして、ほっとしましが、今からこんなに暑いのでは、夏はどうなるのか思いやられます。
週末は、こんな暑いなか、(いいえ、暑いからこそ!)、Olivaにある畑の自動灌水システム(チューブに穴が開いていてそこから水が少しずつ出て水遣りするシステム=Goteo)のメンテナンスに励んでいました。

スペインではGoteoと呼ばれる灌水システム
まずは水をかぶって上手く機能しなくなった、タイマーの修理。ウチの旦那さん、なんでも私に持ってきます。タイマーのセットはできますが、「修理はできるわけがないでしょう!」ということで、症状を説明してお店に持って行きました。壊れてはいなかったので取りあえずは使えるようになりました。第一段階は簡単にクリア。
次は、タイマーの取り付けや配線はウチの旦那さんがしましたが、前から調子が悪かった3番目のセクションが機能しないということで、私の出番です。
「門前の小僧」と言いますが、自動灌水システムの本当の仕組みは分かっていませんが、ここ5~6年の間に「問題の症状とその対策」には俄然強くなりました。これはFornaの給水用の井戸のトラブルで鍛えられました。
ウチの旦那さん、車やモーターの仕組みなどは、よく分かっているのですが、コンピューターとかタイマーとかATMとか苦手です。ハイテクなどは問題外です!(笑)
頭はいい人なのですが、回路が違うんですね。
今ではATMも使えるようになりましたし、PCも使っていますが、基本的に合わないので劣等感を抱きまくっています。それもイケナイですよね。タイマーも普通の操作はモチロンしますが、エラーが起きるとイライラしてしまうので、状況の検証ができないのです。
そういういきさつがあるので、トラブルの時は私にお鉢が回ってきます。
私はもともとプログラマーでしたから、検証は得意な分野です。それで、考えられる操作を全部して、症状を確認して、どこに問題があるかを予想します。まぁ、言うほど大した検証ではないし、今は携帯電話も通じるようになりましたが前は電波もとどかなかったし、山の中のことですから、一度にちゃんと調べないといけません。
そこまでして、取り扱い店に相談に行きます。
そうじゃないとスペインの場合、修理を依頼してから、1週間とか10日後にやっと修理に来たかと思うと、訳の分からないお兄ちゃんだったりします。適当にガチャガチャして、「直った」と言ってお金とっておきながら、実は直っていないってことになるからです。そういうのが2度3度と繰り返されるのがザラです。
これがおじさんでも同じことで、だいたいやる気がないですから、根本的に直そうという気がないのでしょう。
何度も痛い目にあって、時間とお金の無駄使いを重ねているうちに、もうその辺の業者のことは信用しなくなりました。少し遠くなのですが、水周りのパーツを取り扱っている業者さんにお使いに行ったときに話したお兄さんは頼りになりました。それからは、何かあると、このお兄さんに相談しています。
話をちゃんと聞いてくれて、2つ3つ解決策を提示してくれます。それを山の上で一ずつ試みるという具合です。
このプロフェッショナルなお兄さんのお陰で、我が家では、それを本職とするやる気のないお兄ちゃんやおじさん達よりも私のほうが問題解決の実績があります。しかもタダです!!
今回の3番目のセクションが機能しないというのは、主人の単純なミスでした。Goteoのバルブの開閉のサインは磁石が弾くピストンで送るのですが、その磁石が逆になっていたので、「開ける」と「閉める」が逆になっていたのでした。1分で解決です。
一応、主人の名誉のために書きますが、この磁石にプラス・マイナスは記入されていないので、間違っても仕方がないのです。
磁石を逆に設置して、タイマーは正常に動くようになり、タイマーとGoteoも正しく接続になりました。
ここまではいつもの私の仕事です。
今回はここからが本番でした。
このOlivaのGoteoは舅が設置したもので、もう10年以上前のもので、しかも灌水用のチューブが細いのです。
チューブが細いと、水の勢いがなく、遠い場所には水がとどかなかったり、チューブに砂が詰まって、水が出なくなっているものがありました。それで去年からチューブの取替え作業をしているのですが、3番目のセクションは取替えがまだでした。
作業は単純でも一人ではできません。出来ますが、効率が上がりません。
道具を取ったり、チューブの端を押さえたりする「猫の手」が必要です。
最初は、チューブを太いものに全部取り替えの予定でした。でも、ちゃんと機能しているものあるし、取替えと言っても考えたほど簡単ではありませんでした。チューブを送っている間にチューブがねじれてしまいます。このチューブですが、長いところでは20~30Mになりますが、全部長さが違いますので予め切ることもできません。そして、ねじれている間に、チューブにくっきりと折り目がついてしまったりします。
Goteoの施設は誰がやってもこうなるらしいのですが、何かコツはないのかな??
それに、チューブの配置を確認するのに、結局は最低でも2度は、行ったりきたりが必要です。
1本取り替えるのに30分以上かかりました。これじゃあ全部取り替えるためには朝から晩まで作業しても丸々4日はかかります。
そして、見てゆくと、チューブの途中までGoteoがちゃんと機能しているものもあって、取り替えるまでもないものもあります。一番長いのを2本取り替えてからは作戦変更で、どうせ一本一本確認しているのだから、
基本に戻って、砂抜きをしてみることにしました。
砂抜きと言っても、チューブの先端を開けて、水を出すだけのことです。でも、砂がひどく詰まっていると、うんともすんとも水が出ません。
こういう場合はチューブの取替えで、砂抜きが出来た場合は取替えしないことにしました。

チューブの先端。折りたたんでいるところを真っ直ぐにすると水とか砂が出るはず
(地面に転がる黒くて丸いものはウサギの忘れ物ですね!)
でも砂抜きは出来たのに、水の出が悪い場所があります。どうして???
ある場所は周囲が水浸しになるぐらい水が出ているのに、別の場所は殆ど水が出ていません。どうして??
私が知っていたのは、単純な砂抜きだけなので、チューブを振り回したり、チューブを木にたたきつけたりしてみましたが、ダメなものはダメです。
でも、途中まで水が来ているのだから、理由はあるはずです。
いつの間にか主人とは別々に作業していたのですが、オレンジ畑の真ん中で再会しました。「どう?」「調子悪いね。そっちは?」「何だかね??」とイタズラに時間ばかりが過ぎてゆきます。
いい加減、暑いし、面倒になってきました。
その時、主人が「水の出が悪い場合は、チューブの穴に差してあるポッチの辺りを曲げたりのばしたりしてごらん」と教えてくれました。なるほど、水の出が少し良くなりました。
その時に間違ってチューブの穴に差してあるポッチが飛び出してしまいました。水が勢いよく出て、頭から水をかぶりました。
大失敗です。どうしよう?
ポッチはなくなってしまいましたが、取り替えた古いチューブから取って、付け替えることができました。
ふ~ん、このポッチはただの栓じゃなくて、フィルターや穴が開いていています。
水が出ないのは、この小さなフィルターに砂が詰まっているからなのですね!
怪我の功名でポッチの辺りのチューブを刺激しても水が良く出ない場合は、ポッチを取り出して掃除して戻してあげると、殆どの場合、ちゃんと水が出るようになりました。
よしよし。面倒だけど、確実な方法です。
この3番目のセクションは他のセクションに比べて、チューブの全長が短いので、チューブが細くても掃除さえすれば、水の勢いは十分なのです。
コツを掴んでからは、順調に「開通作業」が進みました。そして、チューブの中間に砂が詰まっていて、チューブの取替えが必要なものでも、この「ポッチ取り出しテク」を利用すれば、チューブを切断しなくてもポッチを取り出した穴から砂が取り除けるのです!
単純なことだし、Goteoのことを知っていればすぐに応用ができきる事ですが、こんなチマチマしたことは誰もしないのでしょう。

チューブの中央に見える赤いポッチ。ここから水が出ます。
実は、オーガニック栽培でなければ、Goteoに使う水に薄い塩酸を混ぜると水を遣りながらポッチのフィルターの砂やカルキを溶かすので、この問題はクリアできます。私はこのポッチにフィルターがあることは知りませんでしたが、穴のところに何となくカルシウムが付いて水の出が悪くなるのだと理解していました。
実際のところ、どれほどの濃度の塩酸水にすれば効果があるのかは知る由もありませんが、私がスゴイ!と感動した「ポッチ取り出しテク」が知られても普及もされていないのは、一般的には必要がないからなのでしょう。
まぁ、いいです。オーガニック栽培で禁止されていなくても、畑に塩酸撒きたくないですから。
地味で面倒ですが、ペンチ一本でいつでも出来るのがいいです。しかも、コストゼロです!!
土曜日は作業を始めたのが遅くて、翌日に持越しでしたが、日曜日は一人で、残りのチューブとポッチのメンテナンスをしました。アボカドのある場所のチューブは取り替えてあって太いのですが、一本のチューブがかなり長いものがあります。これにも砂が入ってしまって水が全くでなかったり、出が悪くなっていました。
作業も2日目で慣れていましたの、これまでに身につけたテクを駆使して、ポッチがあるのもはポッチをはずして掃除、砂抜きはポッチの穴から。ポッチのないチューブは、どこに砂が詰まっているかを、見つけて、そこを切断して、砂抜きをして、チューブを接続。

直径15mmのチューブにこんなに沢山の砂が詰まっていました!

チューブの接続完了
時間はかかりましたが、3番目のセクションのGoteoのメンテナンス、全部できました!
おー、職人の域かも!と自画自賛。
しかし。。。腰痛もちなので、今日はベッドから起き上がるのにも苦労するブザマさです。。。
腰に問題がなくて、体力があれば畑仕事ももコンスタントに手伝えるのでしょうが、無理なんですね。
力も普通の人よりもずっとあるのですが、ここ2年ほど手首を傷めてからは、無理をすることができません。
だからこれからも「猫の手」として、スポット的に手伝って行くしかないのです。
「猫の手」でも頑張りますよ!